漢方の力

今回のセミナーでは、毎日実習がある。今日の実習は薬局実習。自分に合った生薬を調合してきました。
本来漢方とは、「○○の病気には○○」というように病名に対応させて処方するのではなく、望(視る)・聞(聞く)・問(問診)・切(脈診、腹診)を通してその人の証(体質)を知り、そしてその足りていない所を補う、あるいは過剰な所をぬいてあげる、そのために薬を処方するものなのです。
漢方薬はその人の証にぴったりと合っていると、美味しいと感じるらしい。今日の実習を一緒にやった男の子は明らかに実証(がっしりしていて顔が赤く、血圧も高め)。彼の証に合わせて煎じた漢方薬は私には苦かったのだけど、彼には美味しいとまではいかずとも、結構飲める味だったようだ。彼はもともと元気なタイプなのだけど、その薬を飲んで、さらに元気にな感じで場を盛り上げていました。
…しかし、しかし。その後他の人の薬と交換して味見をし始めると、彼はみるみる元気をなくし、無口になっていくのです。しまいには、「ふらふらする。」なんて発言。
そう、後に飲んだいくつかの薬は、すべて実証と相対する虚証(血や気が足りない感じ)の薬だったのです。それにしても、少量で、しかもこんな速攻性に効くことにびっくり。
ちなみに私はどちらかといえば虚証なので、薬のおかげでとっても元気になり、夜の品川のお散歩なんてしちゃったのでした♪